空き家の売却はどう進めるべき?相談先や準備の流れを紹介

ご自宅やご実家が空き家になり、そのままにしておくべきか、思いきって売却すべきか、お悩みの方も多いのではないでしょうか。空き家を放置すると固定資産税や維持管理の手間がかかる上、トラブルの原因にもなりかねません。この記事では、空き家売却の流れや押さえておきたいポイント、相談先の選び方、そして売却成功のための具体的な方法まで、分かりやすくご案内します。初めての方にも丁寧に解説しますので、ぜひ参考にしてください。


空き家売却の基本的な流れとポイント

空き家を売却する際には、いくつかの重要なステップと注意点があります。以下に、売却の全体的なプロセス、必要な法的手続きや書類、そして発生する可能性のある費用や税金について詳しく解説します。

まず、空き家売却の基本的な流れは以下の通りです。

  • 市場調査と価格設定
    不動産市場の動向を調査し、適正な売却価格を設定します。
  • 不動産会社への依頼
    信頼できる不動産会社を選び、媒介契約を結びます。
  • 販売活動
    広告や内覧会を通じて買主を探します。
  • 売買契約の締結
    買主が見つかったら、売買契約を結びます。
  • 引き渡しと決済
    物件の引き渡しと代金の受け取りを行います。

次に、売却前に確認すべき法的手続きや必要書類について説明します。

  • 登記簿の確認
    物件の所有者情報や権利関係を確認します。
  • 固定資産税評価証明書
    税金計算の基礎となる評価額を確認します。
  • 建築確認済証や検査済証
    建物が法的に適合していることを証明する書類です。
  • 境界確認書
    隣地との境界を明確にするための書類です。

これらの書類を事前に準備しておくことで、スムーズな売却手続きが可能となります。

最後に、売却時に発生する可能性のある費用や税金について説明します。

項目 内容 備考
仲介手数料 不動産会社に支払う報酬 売却価格の3%+6万円が上限
印紙税 売買契約書に貼付する収入印紙代 契約金額に応じて変動
譲渡所得税 売却益に対する税金 所有期間により税率が異なる

これらの費用や税金を事前に把握し、売却計画を立てることが重要です。

以上のポイントを押さえて、空き家の売却を進めていきましょう。

空き家売却の相談先とその役割

空き家の売却を検討する際、適切な相談先を選ぶことが成功への鍵となります。以下に、主な相談先とその役割について詳しくご紹介します。

不動産会社の役割とサポート内容

不動産会社は、空き家の売却において中心的な役割を果たします。具体的には、以下のサポートを提供します。

  • 市場調査と価格査定:地域の不動産市場を分析し、適正な売却価格を提案します。
  • 販売活動の実施:広告や内覧会を通じて、購入希望者を募ります。
  • 契約手続きの支援:売買契約の締結や必要書類の作成をサポートします。

これらのサービスにより、売主は安心して売却活動を進めることができます。

専門家の役割と相談すべき具体的なケース

空き家の売却には、法的・税務的な問題が絡むことが多く、以下の専門家への相談が有益です。

  • 司法書士:登記手続きや権利関係の整理を担当します。特に相続登記が未了の場合や、所有権移転登記が必要な際に相談すると良いでしょう。
  • 弁護士:隣地との境界問題や、共有名義の不動産に関するトラブルなど、法的紛争の解決を支援します。
  • 税理士:売却に伴う譲渡所得税や、特例措置の適用可否についてアドバイスを提供します。

これらの専門家と連携することで、売却プロセスを円滑に進めることが可能です。

自治体の空き家バンクなど公的機関の活用方法とメリット

自治体が運営する「空き家バンク」は、空き家の売却や賃貸を希望する所有者と、利用希望者をマッチングする制度です。主なメリットとして、以下が挙げられます。

  • 無料で物件情報を掲載可能:自治体のウェブサイトなどに物件情報を掲載し、広く周知できます。
  • 仲介手数料の削減:直接取引が可能なため、仲介手数料を抑えることができます。
  • 補助金や支援制度の活用:自治体によっては、リフォーム補助金や移住支援金などの制度を設けており、売却促進につながります。

ただし、自治体は契約交渉や手続きには関与しないため、取引の詳細は当事者間で進める必要があります。

以下に、各相談先の役割と主なサポート内容をまとめた表を示します。

相談先 主な役割 具体的なサポート内容
不動産会社 売却活動の全般的な支援 市場調査、価格査定、販売活動、契約手続きの支援
司法書士 法的手続きの専門家 登記手続き、権利関係の整理
弁護士 法的紛争の解決 境界問題、共有名義のトラブル対応
税理士 税務の専門家 譲渡所得税の計算、特例措置の適用相談
自治体(空き家バンク) 公的なマッチング支援 物件情報の掲載、補助金・支援制度の提供

空き家の売却を成功させるためには、これらの相談先を適切に活用し、それぞれの専門知識や支援を受けることが重要です。

空き家売却時の注意点とトラブル回避策

空き家を売却する際には、さまざまな注意点が存在します。以下に、主なポイントとその対策を詳しく解説いたします。

物件の現状確認と必要な修繕・清掃

売却前に物件の状態を正確に把握することが重要です。特に、以下の点を確認しましょう。

  • 構造的な問題:雨漏りやシロアリ被害など、建物の基本的な部分に問題がないかを確認します。
  • 設備の故障:給排水設備や電気設備が正常に機能しているかをチェックします。
  • 清掃状況:室内外の清掃を徹底し、第一印象を良くすることが大切です。

これらの確認を怠ると、売却後に買主からクレームを受ける可能性があります。必要に応じて専門家による住宅診断(ホームインスペクション)を依頼し、問題点を明確にしておくと安心です。

売却価格の適正な設定と価格交渉時の注意点

適正な売却価格を設定するためには、市場調査が欠かせません。以下の方法で相場を把握しましょう。

  • 周辺の取引事例の確認:近隣で最近売却された物件の価格を調べます。
  • 不動産会社への査定依頼:複数の不動産会社に査定を依頼し、価格の妥当性を判断します。

価格交渉の際には、感情的にならず冷静に対応することが求められます。また、相場よりも極端に高い価格を設定すると、売却が長期化するリスクがあるため注意が必要です。

契約時の重要事項と契約書作成時の注意点

売買契約を締結する際には、以下の点に注意しましょう。

  • 契約内容の詳細確認:売買価格、引渡し時期、手付金の額など、契約内容を細かく確認します。
  • 瑕疵担保責任の範囲:物件に隠れた欠陥があった場合の責任範囲を明確にします。
  • 附属設備の有無:エアコンや照明器具など、物件に含まれる設備を明記します。

契約書の内容に不明点がある場合は、必ず不動産会社や専門家に相談し、納得のいくまで確認することが大切です。

売却後のトラブルを防ぐためのポイント

売却後にトラブルを避けるため、以下の点に注意しましょう。

  • 契約不適合責任の理解:売却後に物件の欠陥が発覚した場合、売主が責任を負う可能性があります。事前に物件の状態を正確に把握し、買主に説明することが重要です。
  • 税金対策の検討:売却益が発生した場合、譲渡所得税が課税されます。特例や控除制度を活用するため、税理士などの専門家に相談することをおすすめします。

これらのポイントを押さえることで、空き家売却時のトラブルを未然に防ぐことができます。売却を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

空き家売却を成功させるための具体的なステップ

空き家の売却を成功させるためには、計画的なアプローチが不可欠です。以下に、具体的なステップをご紹介します。

市場調査と地域の不動産相場の把握

まず、売却を検討している空き家の周辺地域における不動産市場の動向を把握することが重要です。近隣の類似物件の売却価格や成約事例を調査し、適正な価格設定の基準としましょう。これにより、現実的で魅力的な売り出し価格を設定することが可能となります。

効果的な販売戦略の立案と広告・宣伝のポイント

次に、ターゲットとする購入者層を明確にし、それに合わせた販売戦略を立てます。例えば、ファミリー層を対象とする場合、学校や公園へのアクセスの良さを強調するなど、物件の魅力を最大限に伝える広告を作成します。オンライン広告やチラシ配布など、多様な手段を組み合わせて効果的に宣伝活動を行いましょう。

売却後の手続きと引き渡し時の注意点

購入希望者が現れた後は、契約手続きや物件の引き渡しに向けた準備が必要です。契約書の内容を十分に確認し、双方の合意事項を明確に記載します。また、引き渡し前には物件の最終確認を行い、設備の動作確認や清掃を徹底することで、スムーズな引き渡しを実現できます。

以下に、空き家売却の成功に向けた主なステップを表にまとめました。

ステップ 内容 ポイント
市場調査 周辺地域の不動産相場を調査 適正な価格設定の基準を得る
販売戦略の立案 ターゲット層に合わせた広告作成 物件の魅力を最大限に伝える
契約・引き渡し 契約内容の確認と物件の最終確認 スムーズな引き渡しを実現

これらのステップを丁寧に進めることで、空き家の売却を成功に導くことができます。計画的かつ慎重な対応を心がけましょう。

まとめ

空き家の売却は、初めての方にも複雑に感じられるものですが、流れや注意点をしっかり押さえることで安心して進めることができます。法的手続きや税金の確認、専門家や公的機関の活用、物件の現状把握など事前準備が成功のポイントとなります。正しい価格設定や販売戦略も大切です。疑問や不安が生じた際は、信頼できる不動産会社へ早めに相談することが、より良い結果につながります。安心して一歩を踏み出しましょう。

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後藤正浩

部署:株式会社go-to不動産 本店

資格:宅地建物取引士 

魚介が美味しく、支援も充実しており住みやすさが魅力な明石が好きです。
魚介が食べたくなったら魚の棚に行き新鮮な魚やタコ、貝を選ぶのが楽しいです!

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